デジタル一眼カメラ初心者に贈る用語集(補足)
前回のエントリ"デジタル一眼カメラ初心者に贈る用語集 - いいハコ作ろう"が意外と好評でしたが、図を入れて欲しいというリクエストがありましたので図付きで補足してみたいと思います。
焦点距離について
わかりやすくするためにレンズを1枚として説明します。
(スマホで見難いようでしたのでレイアウト変更しました)
レンズの中央が主点と呼ばれる位置です。ここからセンサーの位置までの距離を焦点距離と言い、長さであるmmの単位で表現します。レンズの種類によって焦点距離が変わりますが、焦点距離が長いレンズ(左の図:望遠レンズ)になると写る範囲(画角)が狭く、焦点距離が短いレンズ(右の図:広角レンズ)になると画角が広くなります。
望遠レンズになるほど焦点距離が長くなるのですが、実際のレンズでは複数の凹凸レンズの組み合わせや反射鏡を入れることで主点がレンズよりも外になるように設計して、実際の焦点距離よりも短いサイズのレンズが作れます。逆に広角レンズでもレンズの組み合わせで主点をボディ側になるよう設計することで扱いやすい長さにしてあるものもあります。
ズームレンズってあるよね
上で説明してるのは焦点距離が変わらないので単焦点レンズと呼ばれます。ズームレンズというのは1本のレンズでレンズの長さが変わって焦点距離を変えることができるようになっているものです。場所を移動せずに画角が変えられるので便利なのですが、単焦点レンズに比べて構造が複雑になっているため大きくて高価になりがちです。また単焦点レンズと比較して暗めで歪も増えるため、ズームレンズじゃなく単焦点レンズを複数買って付け替えるという一眼カメラならではの楽しみもありますね。
焦点距離別レンズの使い道
レンズ焦点距離 | 特徴 (表の焦点距離でのカッコ内はAPS-Cでの焦点距離目安です) |
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24mm(16mm) | 山野の自然を撮るのに向いています。絞りをぐっと絞って近景から遠景まで全部にピントを合わせる絵作りが得意です。逆に狭い室内で全体を映したい場合にも広角レンズが有効です。狭い部屋を広く見せる広告なんかにもw |
35mm(24mm) | 街でスナップ写真を撮るのに最適です。絞りをF8くらいにしておくと全体にピントが合うのでサッと出してパシャって気軽に撮れます。 |
50mm(35mm) | 標準で付いているレンズなので軽視されがちですが、安価でも明るい良いレンズだったりするので万能選手だったりします。 |
85mm(55mm) | 遠近感が自然な焦点距離です。人物を撮る場合等に最適で適度に背景をぼかすこともできるので使いこなしたい1本です。 |
200mm(135mm) | スポーツやステージ等であまり近付けない対象を撮る場合に使います。距離によってはもっと長焦点が必要になることもあります。 |
センサーサイズの違いについて
この図では、黄色い部分がフルサイズのセンサー、赤い部分がAPS-Cのセンサーを表しています。
同じ焦点距離のレンズを使うと、黄色の場合と赤の場合で写る範囲(画角)が違うことになります。同じ範囲が写るようにするためには赤(APS-C)ではフルサイズの時よりも「画角が広い」=「短い焦点距離」のレンズを使えば良いということになります。